終活を進める中で「葬儀」「供養」「お墓」に関わる費用が思った以上に高額になった、という声を耳にすることがあります。
一見して分かりづらい料金体系や、心理的なプレッシャーを利用した手法が背景にある場合が多いです。
なぜこのようなことになってしまうのでしょうか?
私のぼったくられ体験
独身の伯父が亡くなった際に、妹である母は葬儀社の言うままに執り行い、総額400万円を支払ったそうです。
そんなことになってるとは知らず(そもそも相場も分かりません)、母から相談もいっさいなくて私も任せきりでした。
お墓自体は、伯父が「海洋散骨」を望んでいることを把握していたので、母と私が同行して10万円という規模で執り行え、その後も維持費がかかることもありません。
海洋散骨でやったこと
- 遺骨を粉末状にし封筒のようなものに入れて、特殊なビニール袋に入れる
- 海洋散骨の業者さんのクルーズ船に乗り、東京湾を出発
- 散骨のスポットに着いたら、①を海にそっと沈めるように置く
- 海底で袋が溶けて粉末状は海の一部となる
- お花も蒔いて、想像以上に華やかな儀式
と、言うわけで供養やお墓については、伯父の意思である「海洋散骨」を実施し、残された母も私も「伯父が良いのを選んで、実現できた」「そんなにお金もかからなかった(10万円プラン)」・・とホッとしました。
なのですが、やはり驚いたのは葬儀代の400万でした。
400万円って、ぼったくりと呼ばずになんと呼ぶ?という感じ。
もうなんなんでしょうか? お葬式って、お墓って・・
お母さん、見栄を貼ったのか、すすめられるがままに、だったのか・・・・
葬儀のアレコレをもっと知っていれば、と後悔しました
知らぬが仏じゃなかったね
注意点
「ぼったくり」と受け取られることもありますが、多くの場合、業者さんが意図的に高額なものを買わせようとしているわけではありません。
上記を踏まえたうえで、よくあるぼったくりの例と対策、「ぼったくり」と思ってしまうその背景と対応策を見ていきましょう。
葬儀でのぼったくり例
広告にあった「安価な基本プラン」が全然安くない
広告では「葬儀一式15万円」など低価格が強調されているものの、実際には必要なものが「オプション」として別料金になり、最終的な費用が倍以上に膨れ上がることがあります。
「今すぐ決めないと…」と迫られる
家族が急逝し、気が動転しているタイミングで、「これが一般的な価格です」と高額なプランを強引に提案されるケースがあります。
不必要なサービスを追加される
「参列者が多いので、祭壇を豪華にするべき」などと提案され、実際には不要な装飾やサービスが加算される場合もあります。
豪華な棺(ひつぎ)とか、あでやかな花ってホントに必要?
「葬儀」ぼったくり対策
- 複数の葬儀社に相談する
事前に複数の見積もりを取り、内容を比較することで冷静に判断できます。 - 公営斎場や直葬を検討する
公営の施設や、必要最小限の「直葬(火葬のみ)」も選択肢に入れると費用を抑えられます。 - 冷静な第三者の意見を聞く
家族や信頼できる友人に相談しながら進めると、冷静な判断がしやすくなります。
供養でのぼったくり例
不要な宗教用品の押し売り
「この位牌がないと成仏できない」などと言われ、高額な位牌や仏壇を購入させられるケースがあります。
高額な永代供養費用
相場以上の金額を提示されることがあります。
「永代供養はこれが標準です」と言われると断りづらくなるため注意が必要です。
遺骨をめぐるトラブル
遺骨の保管や散骨を依頼した際に、追加費用を請求されたり、手続きが不透明でトラブルに発展することがあります。
高価な位牌だと、成仏できるものなの?
「供養」ぼったくり対策
- 宗教用品は別の場所で購入も検討する
必要ならば、ネット通販や他店で価格を比較しましょう。 - 供養の相場を調べておく
永代供養料や散骨の費用を事前にインターネットで確認しておくことで、適正価格かどうかを判断できます。 - 契約内容を確認する
供養契約を結ぶ前に、費用やサービス内容が明記されているかチェックしてください。
お墓でのぼったくり例
豪華な墓石の押し売り
「末代まで使うものだから」と豪華なデザインや大きな墓石を勧められるケース。
実際にはシンプルで手入れのしやすいデザインで十分です。
隠れた維持費が高額
墓地の使用料が安く見えても、維持管理費が想像以上に高額で家族の負担が大きくなることがあります。
無計画な場所選び
「立地が良い」と言われた場所を購入したものの、遠方で家族が墓参りに行きづらく、結果的に無駄になった例もあります。
「墓じまい」という選択肢もあるよねぇ・・
「お墓」ぼったくり対策
- 複数の墓地を比較検討する
公営墓地、民営墓地、樹木葬、納骨堂など、選択肢を広げて自分や家族に合うものを選びましょう。 - 維持費や使用料を事前に確認する
将来的に支払う費用をしっかり把握することが重要です。 - シンプルで実用的なデザインを選ぶ
墓石は豪華である必要はなく、手入れのしやすさを優先すると良いでしょう。
ぼったくりと感じる理由
価格が見えにくいサービスだから
葬儀や供養、お墓は一生に数回しか関わる機会がないため、相場感が分かりづらいサービスです。
具体的な費用を知らないまま契約すると、「こんなに高いの?」と驚くことがあります。
感情的な状況が判断を鈍らせる
葬儀は突然の出来事であり、家族は悲しみや混乱の中で選択を迫られます。
そのため、冷静に内容を吟味する時間がなく、「勧められるままに契約してしまった」と後悔することも少なくありません。
「必要」と感じる範囲が人によって違う
例えば、「豪華な祭壇が必要」と考える人もいれば、「最低限で良い」と考える人もいます。
業者さんは善意で「これが一般的です」と提案しても、それが希望や予算に合わない場合、結果的に高額だと感じられてしまいます。
業者側が「高額」を提案するワケ
サービスの充実を図ろうとしている
葬儀業者や供養施設は、故人と遺族に最大限の満足を提供しようと考えています。
「大切な人の最後だから、最良の形で送り出してほしい」という思いから、豪華なプランを提案することがあります。
基準が不明確な部分がある
特に供養や墓石などは、「何が良い供養か」「どの墓石が適しているか」という基準が曖昧です。
そのため、業者さんも無意識に「より良いもの」を提案する傾向があり、それが結果的に高額な選択肢になる場合があります。
地方や文化による価格の違い
地域や宗教、慣習によって、必要な費用や内容が大きく異なります。
業者さんがその地域での「一般的な価格」として提示しても、他の地域に住む人にとっては「高額」と感じられることがあります。
ぼったくりされないためには、調べてから決めること
必ずしも、業者サイドが意図的に「高いものを売りつけよう」としているわけではなくても、結果的に予想以上の金額を請求されてしまう。
ではどのような対応策を、私たちは取っていけば良いのでしょうか?
そもそもの理由
葬儀・供養・お墓を「高い」と感じるのは、種類も相場も知らない非日常の世界だから!
なので、まずは相手(業者さん)のテリトリーを知ることから始めてみましょう。
まずは調べる
この流れでやっていこう
情報収集をして相場を把握する
事前に葬儀や供養、お墓の費用相場を調べておくことで、適正価格を理解しやすくなります。
インターネットや地域の相談窓口を利用して情報を集めましょう。
希望や予算を明確に伝える
業者さんに対して「これくらいの予算でお願いしたい」「シンプルな形式で十分」と具体的な希望を伝えることで、余計な提案を避けられます。
自分の終活計画を立てておく
エンディングノートに希望を記載し、家族や関係者に共有しておくと、いざという時に無駄な出費や過剰なサービスを避けることができます。
当ブログ管理人の私の希望
- 葬儀 → 直葬(火葬)
- 供養とお墓 → 海洋散骨で、お墓は必要なし
- 予算 → 50万円まで
- 参列者 → 夫・息子・娘のみ
このように決めています。
予算も盛り込んだ内容を前提に見積もりを取れば良いのです。
ダンナさんの場合は、どうなんだろう?
家族で共有しないとね
エンディングノートを一緒に書いて話そう!
まとめ:後悔しないためにできること
終活を通して、安心できる人生の最期を迎えるためにも、ぜひ下記のポイントを参考にしてください。
葬儀についての事前準備
- 葬儀社の複数のプランを比較し、費用やサービス内容を把握しておく
- 自分や家族の希望をエンディングノートに記載し、簡潔に伝えられるようにする
- 必要なものと不要なものをリスト化し、葬儀社にしっかり伝える
お墓や供養の選択肢を知る
- 霊園や寺院の資料を取り寄せ、費用や管理条件を確認する
- 永代供養墓や樹木葬、納骨堂など、維持管理の負担が少ない方法を検討する
- 継承者の有無や家族の意向に合わせた選択を心掛ける
専門家に相談する
- 終活セミナーや無料相談会に参加し、専門家の意見を聞く
- 葬儀社や霊園の口コミを調べ、信頼できる業者を選ぶ
- 法律や宗教的な手続きが関わる場合は行政書士や僧侶に相談する
知識を持つことで家族を守る
- 葬儀や供養、お墓に関するトラブルは、事前の情報収集や準備で防ぐことができる
- 冷静な判断が難しい状況だからこそ、事前に自分の希望や相場感を整理し、家族や信頼できる専門家と共有しておくことが大切
- 葬儀の費用が高額になることはよくあるのでしょうか?
-
はい、よくあります。
葬儀社が提示する「基本プラン」が安価に見えても、追加オプションが次々に加わり、最終的に予算を大幅に超えることがあります。
特に、棺や祭壇、遺影写真などが別料金で追加されることが多いので、事前に細かい内訳を確認することが大切です。
- 葬儀でぼったくりに合わないためにはどうしたら良いですか?
-
事前準備がカギ
突然の不幸に備え、複数の葬儀社から事前に見積もりを取り、比較検討しておきましょう。セットプランの内訳を確認する
必要なサービスが含まれているか、不必要なオプションがないかを事前にチェックしてください。公営斎場も検討する
民間の葬儀社より低コストで利用できる場合があります。 - 供養をお願いする際にぼったくりに遭わないためには?
-
永代供養の相場を調べておくこと
事前に相場を知っておくことで、高額な料金を提示されても冷静に対応できます。不必要な宗教用品を購入しないこと
必要ない位牌や仏壇を強引に勧められることがありますが、しっかり断ることが大切です。 - お墓選びでぼったくりに遭わないためにはどうすれば良いですか?
-
墓地の種類を比較すること
公営墓地や樹木葬など、さまざまな選択肢があります。費用を抑えた選択肢を選ぶことができます。維持費を事前に確認すること
初期費用だけでなく、年間の維持費用や管理費用も確認し、長期的に負担にならないようにしましょう。墓石のデザインをシンプルにすること
豪華すぎる墓石は不要です。シンプルで手入れがしやすいものを選ぶ方が、長期的には経済的です。 - 供養や葬儀に関する費用は地域によって異なりますか?
-
はい、地域によって葬儀費用や供養料、お墓の費用は大きく異なります。
大都市と地方都市では価格差があることが多いため、事前にその地域の相場を確認してから選ぶことが重要です。
- どうしても葬儀や供養を急いで決めなければならないとき、どのように対処すれば良いですか?
-
冷静になること
緊急時だからといって焦らず、まずは落ち着いて複数の業者に見積もりを取るなどして情報を収集することが重要です。信頼できる第三者の助けを借りること
信頼できる友人や家族、または終活の専門家に相談して、適切な選択をサポートしてもらいましょう。 - 終活を始める際、まず何をすれば良いですか?
-
まずは自分の希望や考えを整理することから始めましょう。
エンディングノートを作成し、自分の葬儀や供養、お墓に関する希望を書き留め、家族と共有することが大切です。
また、終活に関するセミナーや相談窓口を活用して、正しい知識を得ることも重要です。
リンク
コメント